77年前にヒロシマで何が起きたか。親子で学べるおすすめの科学絵本。

77年前にヒロシマで何が起きたか。親子で学べるおすすめの科学絵本

8月6日が近づいてきました。
私が生まれ育ったこの地ヒロシマで77年前に何が起きたか…

この『絵で読む 広島の原爆』の著者那須正幹(なす まさもと)さんは昨年7月22日に79歳で他界されました。「ズッコケ三人組」のシリーズの著者でもあります。

原爆を描いた児童書は数多くありますが、ほとんどは個人の被爆体験をもとにしたストーリーとなっています。
でも、この『絵で読む 広島の原爆』は、科学絵本の形に仕上がっていて、原爆に関する知識も詳しく書き込まれています

3歳の時に広島市庚午北町(西区己斐本町)の自宅で被爆をされた那須正幹さんは、戦後いろいろなことが風化していく中で、客観的に広島を描く絵本を作りたいと思い、絵を担当した西村繁男さんと共に6年の歳月を要して、1995年に絵本を完成させたようです。

絵を担当した西村繁男さんは、克明な絵に仕上げるために何度も広島に足を運び、多くの資料や証言者を訪ね回ったそうです。修正を繰り返し、当時の姿になるべく近い形に再現し、各場面は少し高い位置から見下ろした構図にし、人物が何をしているかがわかる大きさで描かれたそうです

お2人の苦労と困難は並大抵のものではなかったと思います。

ページの終わりの方には、各場面の「復元図絵解き」で当時の街の様子や人物の様子がとても詳しく解説されています。

戦争の悲惨さをストレートに伝えているのではなく、広島で何が起きてどうなったかという事実を淡々と伝えているからこそ、読んだ人の想像が掻き立てられるのだと思います。

広島の原爆

実はこの絵本は、昨年も紹介させてもらいました。でも、その時はまだウクライナでの戦争が始まっていませんでした。

生前、「これからもずっと戦後であってほしい」と語られた那須正幹さんの言葉が重くのしかかります。これから生きる私たちに課せられた大きな宿題と言えるでしょう。

1ページ1ページとても見応え読み応えがあります。全部で83ページあります。

まずは知ること・学ぶこと。
そして二度と悲劇が繰り返されないように子ども達にしっかり事実を伝えていきたいものです

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